374/590 消防署は、1978年にリリースされたレゴ®街シリーズの製品である。
製品説明[]
ヨーロッパでは374、アメリカでは590として発売された。構造や含まれるパーツの種類は同じであるが、建物の色(ヨーロッパ版は黄色、アメリカ版は赤色)やステッカーが異なる。
1978年の街シリーズ通常セットでは最大の349ピースであり、建物・車両2台・ミニフィグ4体からなる。
ミニフィグが付属する「街シリーズ」として初代の消防署セットである。街シリーズのサブテーマとして消防隊は2021年現在に至るまで人気が高い。大型セットの消防署を中心に、小型から中型のセットとして各種の消防車両やヘリコプター、消防艇などが発売されている。このセットから、おなじみの炎の形をした消防ロゴマークが採用された(ただしプリントではなくステッカーである)。
装飾は同年代の他セットと同様に、建物・車両・ミニフィグともにステッカーが多用されている。複数パーツにまたがるステッカーは最小限に留められ、解体を大きく妨げるものはなく秀逸な設計といえる。特殊パーツやプリントパーツは少なく、基本セットの延長線というミニフィグ化以前のレゴランドセットの特徴が色濃く残っている。
建物[]
2階建ての黄色い(アメリカ版は赤色)建物であり、1階部分に指令室・休憩スペース・車庫を有し、2階部分が時計台になっている。
基礎板のサイズは32x32であるが、建物正面から見て右奥の部分(休憩スペース)にヒンジが組み込まれている。建物背面も車庫部分を除いて閉じており、このヒンジを中心に回転させて右手前に持ってくることで内部にアクセスする構造になっている。この構造には同年に発売された375や376と共通点が多い。その後1981年に発売された6382以降は一般的なドールハウスで見られるような背面が開いた構造に変わっている。
車庫は後年のセットにあるシャッターではなく観音開きドアを備えていることが特徴である。
ドアはミニフィグがそのまま通れる4ポッチ幅×5ブロック高のもの(部品番号3861)が新しく採用された。一方でまだミニフィグ用の椅子(部品番号4079)が登場していないため、屋内外の椅子は基本ブロックを組み合わせて作られている。
ヨーロッパ版の374では「FIRE STATION」の文字シールが7カ国語で用意されているのが特徴的である。
車両[]
ミニフィグが乗車できるようになっているが、ハンドルパーツがないなど1980年代以降のものと比べると簡易的なものといえる。
- はしご消防車 - 赤色の3軸トラック。はしごは水平回転・上下・伸縮(2段)が可能である。荷台には斧などの小物を積むことができる。
- 消防トレーラー - 消防資材を運ぶための、赤色の2+1軸トレーラー。荷台部分は前後に余裕があり、つるはしやシャベルなど長めの小物も積める。
ミニフィグ[]
消防士のミニフィグが4体入っている。
後年のセットと異なり4人ともに胴体は黒色無地で、消防服のステッカーを貼るようになっている。
アクセサリーとして空気ボンベ、斧、つるはし、シャベルが付属する。
ギャラリー[]
関連製品[]
同時期・同サブテーマのセット[]
大小様々な消防車両のセットが発売されている。
- 602/6602 消防指令車
- 620 消防トラック
- 640 消防トレーラー - 同年に発売された消防車セットで唯一ミニフィグが乗車可能なタイプ。
- 672/556 消防車
- 6690 シュノーケル車 (1980)
時系列[]
消防署は警察署と並んで街シリーズの中心となる建物セットであり、およそ3~6年ごとにリニューアルされて現在に至る。
- 6382 消防署 (1981) - 2代目、390ピース。建物が赤色になる。建物背面が開いた構造に変わる。はしご車、小型ポンプ車、ミニフィグ4体
- 6385 新消防署 (1985) - 3代目、407ピース。はしご車、指令車、ミニフィグ3体
- 6389 消防本部 (1990) - 4代目、533ピース。ヘリポートが付く。大型ポンプ車、オフロード消防車、ヘリコプター、ミニフィグ4体
- 6571 消防隊本部 (1994) - 5代目、428ピース。はしご車、照明車、ヘリコプター、ミニフィグ4体
- 6554 消防署 (1997) - 6代目、250ピース。低年齢向けに作り込みよりも組み立てやすさを重視。はしご車、指令車、ヘリコプター、ミニフィグ4体
- 6478 消防隊本部 (2000) - 7代目、237ピース。先代同様組み立てやすさを重視。はしご車、トライク、ヘリコプター、ミニフィグ4体
- 7240 消防署 (2005) - 8代目、260ピース。消防署としては小さめのセットだが作り込み重視に回帰。指令車、ミニフィグ3体
- 7945 消防署 (2007) - 9代目、600ピース。再びセット大型化。シュノーケル車、指令車、ミニフィグ4体
- 7208 消防署 (2010) - 10代目、662ピース。はしご車、指令車、ミニフィグ4体
- 60004 ファイヤーステーション (2013) - 11代目、752ピース。消防ロゴが炎をモチーフとしたままマイナーチェンジ。はしご車、指令車、ヘリコプター、ミニフィグ5体
- 60110 消防署 (2016) - 12代目、919ピース。シュノーケル車、指令車、ヘリコプター、ミニフィグ6体を含む史上最大の消防署セットである。
- 60215 消防署 (2019) - 13代目、509ピース。オフロード消防車、ジェットスキー、ドローン、ミニフィグ4体